まずは女子から。
本日、今年の夏に開催される世界陸上北京大会のマラソン代表選手が発表されました。マラソンの選考結果は、度々議論になりますが、今回も何やら、騒がしくなってきています。
女子代表選手:前田彩里(ダイハツ)・伊藤舞(大塚製薬)・重友梨佐(天満屋)
有識者の間でも、色々と意見があるようですが、今回の焦点が
「なぜ田中が落選なのか?」
なのは、間違いないでしょう。
ここは一旦、それぞれの選考会の条件をまとめることに注力しますので、ぜひぜひ思いの丈をコメント戴ければ嬉しいです。
(今回は補欠設定は無い?ようです。探しても情報が見当たらず。)
女子1 横浜国際女子マラソン
1 田中 智美(第一生命)2:26:57 落選
2 フィレス・オンゴリ(ケニア)2:26:59
3 岩出 玲亜(ノーリツ)2:27:21 落選
5 野尻あずさ(ヒラツカ・リース)2:28:54 落選
スタート時 晴れ 気温13.8度、湿度48%、風2.8m
優勝の田中/16:57→16:49→16:55 中間点71分58秒
ペースメーカー:20kで離脱
第一生命の田中が、フィレスとの競り合いに勝って優勝。
【レース展開詳細】
http://live.sportsnavi.yahoo.co.jp/live/sports/athletic_all/3100
女子2 大阪国際女子マラソン
1 タチアナ・ガメラ(ウクライナ)2:22:09
2 エレナ・プロコプツカ(ラトビア)2:24:07
3 重友 梨佐(天満屋)2:26:39 選出
スタート時 晴れ 気温10.0度 湿度50%、風1.2m
3位の重友/17:05→33:40→50:37 中間点71分15秒
ペースメーカー:不明。
重友が首位ガメラを追い、23kmで離れてから粘る展開。
【レース展開詳細】
http://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/f-sp-tp0-20150125-1426090.html
女子3 ナゴヤウィメンズマラソン
1 E.キルワ(バーレーン)2:22:08
2 M.コノワロワ(ロシア)2:22:27
3 前田 彩里(ダイハツ)2:22:48 選出(おそらく異論なし)
4 伊藤 舞(大塚製薬)2:24:42 選出
5 竹中 理沙(資生堂)2:28:09 落選
スタート時 晴れ 気温11度、湿度78%、北東の風0.6メートル
先頭集団/16:49→16:42→17:00 中間71分08秒(選考会で最速)
伊藤は26kで遅れ始め、28kで追いつくが、すぐ話される
ペースメーカー:30kで離脱
【レース展開詳細】
http://m.live.sports.yahoo.co.jp/channel/text/athletic_all/3852
陸連の酒井強化副委員長のコメントは非常に気になりますね。
「前田、伊藤、重友は我々の設定している22分30秒を目指す走りだった。優勝は評価するが、田中選手の走りは世界と戦うという意味では内容は物足りないものがあった。出ていた選手のレベルも若干劣っていたというのもマイナス要素」
出典:デイリースポーツ
「代表選手選考会」と銘打って、争わせているんだから、相当のレベルの選手を集めるのは陸連の仕事だと思うのですが・・・。
トップ選手の中で、記録が出にくく、準備期間の短い横浜が敬遠されがちなのは周知の事実。そんな中で、ケニア人選手との競り合いに勝って優勝した選手を落選させるぐらいなら、代表選手選考会だなんて言ってはいけない気がする。。
ただその中で、田中選手が前半に一度、先頭集団から15秒ほど離されていることも事実。先頭のペースが落ちたために先頭集団に戻れたものの、展開次第では厳しかったのでは?という見方もあります。
みなさんは、どう思われましたか??
関連ツイート
【世界陸上北京8月22日開幕】 マラソン日本代表今井正人選手と前田彩里選手が登壇 pic.twitter.com/j7A140xGVL
— TBSテレビ陸上 (@tbsrikujou) 2015, 3月 11
世界陸上マラソン代表発表取材が終わりました。選考結果に異議を唱える質問が多かったなか、朝日新聞・堀川記者の、ペースメーカーの設定を不統一にしながら(大阪はなし)、選考の判断材料にした陸連に対する突っ込みが印象に残りました。
— 寺田的陸上競技WEB (@rikujouterada) 2015, 3月 11
代表のメンバーについては特に言うことはありません。複数レースでの選考は難しいでしょう、と、これまで主張してきました。従来と同じです。オリンピックは選考レース1本で2枠、陸連ワイルドカードで1枠、世界陸上は5枠あった頃は海外や記録だけも含めて多数レース選考。
— 寺田的陸上競技WEB (@rikujouterada) 2015, 3月 11
【陸上】今回の田中選手だけではなく、前回のモスクワ世界陸上の際も横浜国際からは選ばれていない。→那須川落選に涙止まらず 小出氏も怒り http://t.co/OaqZGP5dnR via @nikkansportscom
— Ayako Oikawa (@AyakoOikawa) 2015, 3月 11
マイペースで優勝をさらった田中ではなく、攻めのレースで後半失速した重友が代表に選ばれました。日本陸連は世界で戦う「姿勢」を重要視したようですが、今回の選考は波紋を広げそうです。
— スポーツライター酒井政人 (@gakusei_ekiden) 2015, 3月 11
@gakusei_ekiden 初めてコメントさせていただきます。全く納得できません。メチャクチャな理屈です。どっちが好きとかありませんが、重友>田中、伊藤>田中ではなくて、武冨>山下、河野>山下で選んだんですかね?お二人とも陸連のお仕事をされているようなので。
— t-ken (@195kmkt) 2015, 3月 11
やるなあ。RT @equilibrista: 『びっくりしました。なぜ同じ26分台で大阪で3位だった重友さんなんでしょうか?』 / “増田明美さんと陸連幹部がバトル/スポーツ/デイリースポーツ online” http://t.co/1cesZ1y71C
— EURO SELLER 2015 (@euroseller) 2015, 3月 11
@AyakoOikawa 横浜のレース後の会見の時から陸連の総評として「設定しているタイムを狙うことなく、がっかりなレース内容。岩出という新星が誕生したことが明るい材料」という感じでした。逆に大阪の後の会見では重友選手の走りを絶賛。重友・田中の評価の差は歴然としている感じでした。
— FumihitoOtsuki (@oh_tukky) 2015, 3月 11
参考:選考基準(日本陸連発表資料より)
3.選考基準
編成方針に基づき、本大会の参加標準記録(2時間44分00秒)を有効期間中に満たした競技者の中から日本代表選手を選考する。 内定条件と、選考条件を下記の通り定める。
(1)内定条件 選考競技会(1)のマラソンの優勝者(※1)
(2)選考条件 それぞれの選考競技会(2)~(4)で日本人3位以内の競技者、及び(5)で日本人1位の競技者(※3)から、下記の1)から2)の優先順位で選考する。
1) 日本陸連設定記録(2時間22分30秒)を有効期間中に満たした競技者(最大1名)
2) 本大会での活躍が期待される競技者。ただし、原則ナショナルマラソンチーム(※2)の競技者。
※1 選考競技会(1)はアジア大会。誰も優勝していないので今回は関係なし。
※2 選考競技会(3)は北海道マラソン。横浜5位の野尻あずさ選手が優勝(2:30:26)。
※3 今回、議論の対象になっている選手は全員、ナショナルチームに所属している。
※難しいので、よーするに『横浜・大阪・名古屋で日本人3位以内の中で、2:22:30切ったら優先的に選ぶよー。2:22:31以上かかったら、世界陸上でメダル・入賞に入れそうな順に選ぶよー』ってことです。
選考基準全文はコチラ →第15回世界陸上競技選手権大会(2015/北京)マラソン代表選手選考要項