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あこがれランナーズ インタビュー

あこがれランナーズ<1>山地克徳氏③快走の代償とブランクからの復活

投稿日:2015年1月11日 更新日:

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前ページにて、サロマ湖100kmマラソンでサブ10を達成した山地さん。快走の反動からか、その後は度重なる故障に悩まされる日々が始まります。そしてランナーヤマジが人生で初めて「走らなかった」日々、そこからの復活のきっかけなどを、お話しいただきました。

 

サロマ後の故障の数々

――サロマでのサブ10の後、大きな故障をされたそうですね。

山地:故障っていうか、なんか体のバランスを崩したか何かで、とにかく色んなところが痛くなってもうてな。

――最初の異変は何でしたか?

山地:最初は・・うろ覚えやけど、サロマ終わって10日間休んで、ジョギングを再開して、しばらく1か月後くらいやったかなぁ。なんか腰が痛くなってな。診断してもらったら、腰椎椎間板症というやつらしくて。

出典:札幌スポーツクリニック

出典:札幌スポーツクリニック

椎間板は脊柱(せぼね)の構成成分の1つであり、ブロック状の椎骨と椎骨の間に存在し、脊柱に可動性を持たせながらクッションとしての役割も担っています。
椎間板は中央の髄核と外側の線維輪で構成されています。髄核は水分を多く含むゲル状の物質からなり、線維輪は丈夫なコラーゲン線維からなる帯状のシートが何枚も重なった構造をとっており、中央の髄核を取り囲んでいます。
出典:日本脊椎脊髄病学会

MRI上で、正常な椎間板は白く写りますが、腰椎椎間板症では黒く写ります。ヘルニア(椎間板の脱出)は認められません。しかしながら腰椎椎間板症が悪化すると腰椎椎間板ヘルニアに移行することが考えられます。
出典:札幌スポーツクリニック

 

――これ、やばくないですか。

山地:この写真見るとめっちゃ怖いな(汗)。僕はここまでひどくは無かったと思う。

――これ、走れるんですか?

山地:ちょっと固定したりするけど、僕の場合はそんなに重症でもないから、ストレッチしたり、体幹トレーニングしたりで、何とか走れてたよ。

■どうしたら治るのか
股関節周囲の筋肉の硬さをとるためのストレッチを行うと同時に、体幹筋(特に腹筋)の筋力強化を行ないます。椎間板に過度の負担がかからないように姿勢を正したり、運動時の体の使い方を身につけていくことが重要です。
痛みが強い場合は、安静にし、痛みが強くなる動作は避けるようにしましょう。
出典:札幌スポーツクリニック

 

――では、そこは前述の「人生初のブランク」ではなかったのですね。

山地:そのあとが問題なんよ(泣)。おとなしく、休んでおけばよかったものを、出来る範囲で走りたかったもんやから、腰からの流れで、座骨神経痛になったり、足底痛めたり、お尻痛めたり・・・散々やったわ。

――そうなんですか・・それでも、走ってたんですか?

山地:結局な、座骨の痛みが一番キツくて、そこは歩くんも痛いぐらい悪化してもうて、そこで諦めた(笑)。そこからが、さっきの「ブランク」よ。

――なるほど。

 

長かったブランクは「約3年間」

――そこから、長いブランクに入っていくわけですね。

山地:あのころは、もうランニングのモチベーションとかめっちゃ低くてな。故障して、走れんくなって何か月も経ってて。
ちょうどそん時に興味持ち始めたんが「デザインの勉強」で、仕事上のスキルアップにも繋がるってことで、学校に通うことにしたんよ。

――働きながら学校ですか!それは大変ですね。

山地:大変やけど、めっちゃ充実してたよ。週末に通える専門学校なんやけど、人との出会いとか、毎回触れる新しい情報とか、そういうのがめっちゃ面白くて。

デザイン学校時代の仲間と

デザイン学校時代の仲間と

 

――なるほど、ランニング以外にやることが増えてしまった(そっちに興味が移った)ということですね。

山地:通い始めるときは、チームの練習会に参加できんくなる、とか色々考えたけど、結局走らんくなってたな(笑)
学校通ってた期間は2年間で、その間は・・週1回走るかどうか、全く走らん時もあったし、完全に思いつきで。気が向いたら少しジョギングするっていうぐらいやったなぁ。

――その時のジョギングでは、例の故障は痛くなかったんですか?

山地:あん時は、痛くならんぐらいの長さしか走ってなかったな。ペースも歩くぐらいのメッチャ遅いペース。目標もないし、無理する必要もないし。ちゃんと走るのは、卒業してから考えれば良いや、って思ってた。

 

リスタートランニングクラブとの出会い

――山地さんは、リスタートランニングクラブ(2007年発足)の初年度メンバーですよね。あれっ、それは上記の”ブランク”よりも前ということですか?

山地:そうそう、その通り(笑)。実は、ブランクの直前に入会してるんよ。サロマ終わった直後ぐらいかな。

――そういえば・・初期の頃、よく見かけた山地さんが、間もなくして急に居なくなりましたよね。笑

山地:せやな(汗)それで、学校卒業(2010年3月)して、リスタートに復帰してん。

yamajiデザイン卒業

卒業証書を手にする山地氏(右)

 

――やっぱり、ブランクが長いと、戻すのも大変ですよね。

山地:1キロ6分ペースがあんなにしんどいと思ったんは初めてやったわ。

――小4で走った10Kmと同じペースですもんね。

山地:せやな・・・それ今初めて気づいたわ。

 

――復帰した時、痛みは無かったんですか?

山地:痛みは無かったな。3年間、痛くない範囲だけで走ってて、長く走ったら痛むんちゃうかって、不安に思いながら復帰したけど、治ってたみたい。笑

――疲労も抜けてますしね。

3年も休んでしっかり疲労も抜けてたし(笑)、時々ゆるゆるジョギングをしてたんも良かったと思うけど、焦る必要が無かったってのが、一番大きいのかな。もちろん、頑張ればもっと早く復帰できたとは思うけど、一旦忘れることも大事やな、って学んだよ。

 

――レースへの復帰までの道のりは、どうでしたか。

山地:せやな・・・実はな、レースはその年の6月に出場してるんよ。

――復帰3か月ですね。確かに、力試しに何かに出るのって、良いですよね。どんな大会に出たんですか?

山地:・・・サロマやねん(笑

――えーーーーww

山地:親父と一緒に走ることになってて、僕は50Kmまでって決めて走ったんよ。

山地親子サロマ湖

お父様と

 

――大丈夫だったんですか?

山地:うん、まぁ、大丈夫やったよ(笑)。元々、痛みが出たら止めると決めてたんやけど、痛みもなく50Kmまで走れて。痛みなく走れるって、こんなに嬉しい事なんやって思った。

――(筆者も故障が多いので)故障してるときって、痛みなく走れる自分とか、忘れますよね。笑

山地:そう、ホンマにそれ!3年間、「走る=痛い」ってのが頭に完全にインプットされてたからな。それが無くなって、普通に走れてることが不思議というか、無性に嬉しかったよ。

 

――そういう時って、再発しやすいですよね。笑

山地:今回ばかりは、過去の故障も含めて色々学んだことあるから、あんまり無茶せんようになったよ。レースって言ってもジョギングペースのレースしか出てないし、ほんとに安心できるまでは、あんまりスピード上げんようにしてた。

――なるほど、着実に学んでますね(筆者も勉強します)。

山地:まぁ、みんな同じよ。失敗せんと、なかなか学べんよな。

 

2013年&2014年、2年連続でサロマ湖100kmを完走!

――そして、紆余曲折あり、2013年のサロマ湖では見事、100kmを完走(ネットで11時間08分)しましたね。

山地:だいぶ端折ったな(泣)復帰の後、仕事が忙しかったりでなかなかトレーニングできん時期もあったけど、その頃にようやく、ちゃんとしたトレーニングができるようになってきた。

――そして、その夏に剥離骨折をする・・と。

山地:うん(/_;)

※2013年の骨折の詳細は、1ページ目をご参照のこと。

 

――その骨折から、2014年春に復帰して、サロマ完走に間に合わせたり、ハーフでの自己新と、快進撃を続けたわけですが、何か秘策があったんですか?

山地:やっぱり体幹トレーニングかな。色々故障して、「体幹鍛えてないと足腰が痛む」っていう状態になってから、ずっと続けてる。

――いつ頃から取り組んでいるんですか?

山地:東京出てきて、割とすぐぐらいかな。ジムで教わったことを自宅でもやってる感じで、続けてきたよ。当時は「体幹」なんて言わんから、「筋トレ」とか言ってたけど。

 

――最近でも、走る前には必ず腹筋やってますよね。

山地:そうそう、特に剥離骨折から復帰するときには、サロマまで時間もないし、何とかせなアカンと思って、色々勉強したよ。

2014年6月、サロマ湖100kmマラソンを完走した山地氏

2014年6月、サロマ湖100kmマラソンを完走した山地氏

 

――やっぱり、体幹トレーニングのメインは腹筋ですか?

山地:うーん、「腹筋」でひとくくりにするもんでもないけど、まぁ、だいたい腹筋かな。身体を支えるのに大事なのは間違いなく腹筋で、その腹筋にも場所によっていろんなトレーニングがある。

――これを読んでいる方(+筆者)のために、そのコツを教えてくださいm(_ _)m

山地:コツかぁ・・何やろなぁ。とにかく、こういうのを読んで、「腹筋やれば良いんか!」と自己流でやるのは良くないと思う。ジムとかランニングクラブで教わるとか、本で勉強するとか、正しい知識を元に、自分に必要なやり方を探していくんが良いと思う。

 

度重なる故障に悩まされながらも、出来る範囲でトレーニングをし、時にランニングを忘れてリフレッシュ?し、カムバックを果たしてきた山地さん。その軌跡は、多くのランナーにとって、参考になる話かもしれません。

 

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