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著名人たちの「マラソン五輪・世界陸上代表選考基準」案+管理人案

投稿日:2016年3月30日 更新日:

五輪 オリンピック

「結果オーライ」などと揶揄される、リオ五輪男女マラソン選考結果。結果的には文句なしの選考結果となりましたが、この結論に至る過程には、”福士問題”に代表されるように、様々な議論がありました。

そして、自国開催となる東京五輪に向けて、この「代表選考基準」について、様々な著名人たちが、真剣に「自案」を考え、公表しています。

本日は、そんな「いろんな人たちの選考基準案」を、まとめてみたいと思います。

※順次追加予定

最強市民ランナー 川内優輝選手

出場のために予選突破が必要な「マラソン日本選手権」を設立せよというご意見※。大枠で見て”一発選考派” といえるでしょう。
※「マラソン日本選手権」というレースは既に、3大マラソンと併催する形で毎年開催されています。

この記事中にある「日本選手権」に関しては、柏原竜二選手(富士通)も同じ認識をツイートしていました。

 

日本陸連専務理事 尾県貢氏

選手に対して辛口な傾向があるので個人的には好きではありませんが、陸上界の歴史に関する広い見識を持っていることは確かです。

「枠から選考会の数を考える」ことが逆転の発想だとは思いませんが、3つのマラソンが育んできた歴史の重要性を説く姿勢は賛同できるものです。

※『今年の東京マラソンがもし一発選考だったら誰を選ぶんだ?』と書かれていた部分はさすがに削除されていますね。一発選考だったらもっとメンバー揃っているはずですので。

 

現住友電工陸上部監督 渡辺康幸氏(前早大駅伝部監督)

前早大駅伝部監督、現住友電工陸上部監督の渡辺康幸氏。

各選考会の日本人トップを即内定とし、早目の準備を促そうというご意見。併せて、レースごとに特徴の違う選手が選ばれる方式にすることで「本番で誰かが生き残る」という状況を作りやすくする狙いもあるようです。
個人的には目から鱗のご意見でした。

 

青学大 原晋監督

原監督らしい独特の「ポイント制」という提案。ポイントの基準も議論の的になりそうですが、過去に対策に悩んできた「一発屋」「エースの欠場」等のリスクを減らすことの出来る妙案かもしれません。

原監督、色々喋っていますね(笑)。

 www.hochi.co.jp
新規サイト 共通エラーページ
http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20160305-OHT1T50120.html

 

 

ご覧のように、マラソン(に限らないスポーツ全般)の代表選考が、競技の裾野全体に大きな影響を与える複雑な問題であることが、ご理解いただけるのではないかと思います。

 

最後に、筆者の案をご紹介します

かなり面倒ですが、選手の立場に立った透明性という意味では、かなり現実的だと思います。
思考の前提として、私の考えに”一発選考”はありません。国内3レースの存在価値が薄れれば、マラソン界全体の衰退につながる(人気・財政面ともに)という考えからです。

筆者案:

選考レース:世界陸上+男女各3レース(現状と同じ)
選考方法:各レース終了後に「3段階の暫定順位発表」をする方式

 

どういう意味かというと・・・

例えば、各レースに対し「即内定」「選考対象順位」「選考対象外」の3つの基準を設けます。

世界陸上

メダル獲得&日本人1位が「即内定」
「メダル獲得&日本人2位以下」または「入賞&日本人トップ」を選考対象として暫定順位をつける。

国内レース1・2

派遣設定記録突破&優勝すれば「即内定」
派遣設定記録+2分以内またはレース全体の3位以内を「選考対象」とし、以前のレース結果と比較して暫定順位を発表。暫定4位以降の選手は自動的に「対象外」に落ちる。

国内最終レース(男子びわ湖・女子ナゴヤ)

この時点で「即内定」が規定順位に達している場合、最終レースでの選考はしない。
その他は「国内レース1・2」と同じ。

そして、上記により「選考対象」が3名に満たない場合の繰上りはしない。

 

この案のいいところ

  • 早期に即内定が出せるため、有力選手が五輪に向けて早い段階から準備を進められる。
  • 従来、タイム比較になると最終レースが圧倒的に有利(前のレース結果を踏まえてペース決定ができるため)であるのに、最終レースで選考された選手ほど準備期間が短いため本番への調整が難しいというジレンマがあった。
    この案では、即内定を得たいならば前半のレースに出場する傾向が強まるため、開催時期による有利不利のギャップを軽減することが可能。
  • 予定していたレースに調子が合わず最終レースにスライドするような「危なっかしい選手」が選ばれる可能性を軽減できる(失礼な表現ですがそれが現実)。
  • レースごとに発表が行われるので話題作りになりやすく、競技の注目度向上につながる(これは良し悪しあるかな)

 

この案の悪いところ

  • だいぶ複雑
  • 最終レースを残して選考が終了してしまった場合、最終レースのスポンサーからクレームが出そう。または最終レースにスポンサーが付かない可能性も考えられる。
  • 最終レースで素晴らしいパフォーマンスが出ても選考されない。(ただしこれは、実力があるなら最終レースより前に決めてしまえば良い話。おのずと最終レースは「前のレースに合わせられなかった人の追試の場」という扱いになると思われる)
  • Aレース2位の2時間9分台と、Bレース3位の2時間8分台のどちらが優れているか?というように、別レースでの優劣の比較は従来と変わらない課題を残す。

考えれば考えるほど、難しいですね。

 

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